最近は、若い人達を中心として、
「容姿をよりよくしたいと考えている」
「容姿に関する悩みやコンプレックスを持っている」
という人が増えてきている傾向があります。
特に10代前半から中ごろの思春期にかけては、
自分の容姿について過剰に悩んだり、
自己評価が異常に低かったりすることもよくあることでしょう。
今やYouTubeなどの動画共有サービスで、
多くの人に対して自分の映像を簡単にアップできますし、
その他多くのSNSでストリーミングサービスを行っていることも影響してか、
未成年者や学生であっても、
「人前に出て注目されてみたい」
「よりかわいく / かっこよくなりたい」
という気持ちを強く持つ人もますます多くなりつつある気がします。
容姿に悩む未成年者が美容整形を希望したとき、
親は無条件でその金額を支払って受けさせるべきなのでしょうか。
究極的には親自身が決めることであるといえばそれまでですが、
考え方の参考になることを挙げてみます。
未成年者が美容整形する場合には親の許可が必要
未成年である場合、
美容整形をしたいと個人が思っていても、
親の許可が必要になります。
さらに、どんな整形を受けるかにもよりますが、
金銭的な負担を考えれば、どうしても親に頼らざるを得ないという状況になるのが普通でしょう。
言うまでもなく美容整形を受けさせる義務というものはありませんが、
子供の容姿や顔の造形は、
親の容姿に大きく影響する場合が多いということも事実としてあります。
その未成年者が美容整形を受けることで、
毎日が楽しく生き生きして過ごせるのであれば、
確かに受けさせてあげてもいいのかもしれません。
また学校で容姿や外見の一部についてイジメられていて、
「辛くて仕方ない」
「学校にいけない」
というレベルであるならば、
転校などのタイミングでするのもいいでしょう。
しかし、思春期の頃は、
アイドルや芸能人など、かなり美しい (かっこいい) 存在と比較して、
自己評価を必要以上に下げてしまっているケースもあります。
「容姿や顔以外の人間的な魅力というものもある」
ということに気づいていないだけの可能性もありますので、
よくよく話し合って、
子供の考えを尊重しつつ、
決断するということが必要です。
整形したとしても、絶世の美女や美男になれない可能性も
美容整形はコンプレックスや悩みを改善してくれるものですが、
人の顔は、整形するだけで誰でも芸能時やモデルのような美しい、かっこいい顔になれるかというとそうでもありません。
パーツを変えることは可能ですが、
全体的な骨格は変えられないからです。
よって、一部を整形をしたとしても、
また他のパーツが気になりはじめたり、
何度も同じ場所を整形したくなったりする、
整形依存症という病気があります。
そうなってしまうと、
見るからに不自然な顔になるまで整形手術を受け続けてしまうといったこともありえます。
またその分、
当然ながら多額のお金が必要になりますので、
借金を背負う人も中にはいるようです。
成人をしていて自分の意志で考えられる人ですら整形依存症になりえるため、
未成年の未熟な判断能力であれば、
なおさら依存症になりやすい可能性もあります。
障害やハンディキャップを受けながら生きている人も多くいる
おそらく未成年者が整形をしたいと言っている以上、
その人自身がかなり悩んでいる状態になっていると思います。
そんな状況の中、
なかなか聞き入れてくれないことも多く、
親としての考えを伝えることが難しいかもしれません。
しかし、事実として、手や足が生まれつきなかったり、
知的障害を持ちながら、
自分で出来る限りのことでたくましく生きている人も大勢います。
五体満足の状態で生まれて、
生活できているということはそれだけで十分に幸せなことであることを
伝え方を変えつつも、一緒に考えてみてはいかがでしょうか。
どうしても月並みな言い方になるので、
いかに伝えるかが困難ではありますが、
大事な子供の身体のことですので真摯に向き合うことが大切です。
まとめ
美容整形を受けること自体に拒否反応を示す人が多く存在しているということは周知の事実でしょう。
それを未成年者が受けるということですから、
軽く考えて決めるべきことではないと思います。
これから成長していくに連れ、
顔が変わることも十分にあり得ることも考えるべきです。
整形を受けるだけですべてがうまくいくとは限りませんし、
一度整形を受けても、100%満足のいく顔になるかはわかりません。
幸せになるために整形手術を受けたのに、
それがきっかけで色々なトラブルが起こることもありえます。
- 教育方針
- どんな人生を歩ませたいか
ということをじっくり考え、
慎重に決断するべきでしょう。
比較対象を多く持たせることと、
自尊心を向上させてあげるような言葉使いで接することが大事ですよ。